スマートフォンの普及に伴い、Webサイトのスマートフォン対応は必須となってきました。

総務省が発表した平成28年度版 情報通信白書の「インターネットの普及状況」によると、スマホの世帯保有率は7割を超えています。

そんな状況もあり、2016年にはGoogleがモバイルファーストインデックス(MFI)を導入することを発表しました。
2017年7月現在は導入時期が未定ですが、今後WebサイトやECサイトを制作・運営する上では避けて通れないものです。

今回は、今さら聞けないモバイルファーストインデックスについてご紹介します。

モバイルファーストインデックスとは?

これまでGoogleでは、PCサイトのコンテンツを基にWebサイトを評価し、検索エンジンでの掲載順位を決定してきました。

その順位決定のための評価対象をPCサイトからスマホサイトへと変更することが「モバイルファーストインデックス(Mobile First Index)」です。
つまり、今後はPCサイトよりもスマホサイトのコンテンツの質が重視されることになるのです。

モバイルファーストインデックスが導入されると、下記のようなWebサイト・ECサイトは評価が下がってしまいます。

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  • スマホページがない
  • 一部のページしかスマホ対応していない
  • PCページに比べてスマホページのコンテンツ量が少ない
  • スマホで見た際に使いづらい(タップしづらい、文字が小さいなど)

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このようなWebサイトは、今のうちから対応を進める必要があります。
スマホユーザーを意識したリニューアルを行うなど、早めに対策を講じておきましょう。

Google社員がこれまでに発信したMFI情報

モバイルファーストインデックスを導入すること自体はGoogleが正式に発表していますが、2017年現在、具体的な導入時期は未定です。

最低限の情報はGoogleの公式アナウンスに記載されているものの、導入にあたっての細かな点には不明な点がたくさんあります。
公式アナウンスには記載されていない内容で、これまでにGoogle社員が発信した情報をご紹介します。

アコーディオンでコンテンツを隠すのはNG?

スマホ向けWebページにおいては、UXを高めるためにアコーディオンを使用しているサイトも多いのではないでしょうか。

特にECサイトなど、いち早くCVに誘導したいページでは、+αの説明部分をアコーディオン式にしているページをよく見かけます。

コンテンツやテキストを隠すアコーディオンはPCページでは重要度を下げられてしまう場合もありますが、「モバイルファーストの世界においては評価が下がることはない」とGoogleのゲイリー氏がTwitterで回答しています。(2016年11月5日)

PCとスマホでURLが違う場合、alternateとcanonicalは入れ替えが必要?

PCサイトとスマホサイトを別URL構成にしている場合、alternateタグ・canonicalタグを設置しているかと思います。

モバイルファーストインデックス導入後の対応について、「alternateとcanonicalを入れ替える必要はない」とゲイリー氏が回答しています。(2016年11月5日)

ただし、現時点でalternate・canonicalが正しく設定されていなければ意味がありません。
レスポンシブデザインではない別URL構成で設定を行っていないWebサイト・ECサイトはすぐに対応を行いましょう。

PCページに設置しているサイドバー等は省略していい?

PCページのサイドバーやナビゲーション等の情報は、スマホページで省略しても「基本的に評価は変わらない」とGoogleの長山氏が発言しています。(2016年11月5日)

とはいえ、デザインばかりを優先してユーザーが使いにくいサイトとなってしまっては意味がありません。
スマホ版ページにはハンバーガーメニューを付けるなど、利便性を高めるための工夫が必要です。


被リンクの問題や、表示スピードを評価の対象とするかどうかなどは、2017年7月現在ではGoogle社内で検討中です。

現時点でスマホ対応ができているWebサイトはMFI導入後もさほど影響を受けないと言われていますが、常に最新の情報をチェックし、必要に応じて対応を進めていくことが重要です。

まとめ

スマホユーザーが年々増加している昨今、モバイルファーストインデックスの導入時期に関わらず、スマホを意識したWebサイト作りは必須です。

しかし残念ながら、Webサイト制作会社やECサイトコンサルティング会社の中にはこのような知識を持たずに業務を請け負う会社も少なくありません。

自社Webサイトがきちんとスマホ対応できているか不安な場合は、Googleのモバイルフレンドリーテストツールなどを使用して一度確認してみてはいかがでしょうか。

この機にWebサイトの構成やコンテンツの質も見直して、モバイルファーストインデックスの導入に備えましょう!

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