世界的に有名な「パレートの法則」。
「2:8の法則」ともいわれ、“売上の8割は全顧客のうち2割の優良顧客が生み出している”というものです。

売上を伸ばすには、全員を対象としたサービスを行うよりも2割の優良顧客にターゲットを絞ってアプローチする方が有効だといわれています。

ここで大切になるのが「優良顧客はどのような人なのか」という点です。
今回は、マーケティングに欠かせない「ペルソナ設定」についてご紹介します。

ペルソナ設定とはどんなもの?

ペルソナ設定を一言でいうと「架空の顧客像を設定すること」です。
その商品やサービスを利用するであろう人物を具体的に想像し、性格やライフスタイル、価値観などを設定していきます。

ペルソナ設定を行うことで、下記のようなメリットがあります。

マーケティングプランを立てやすくなる

例えば30代の女性をターゲットとした製品を発売するとします。
しかし、30代の女性といっても様々な生活スタイルがあり、独身/既婚、子どもの有無、職業などによって必要とするものは変わってきます。

「年代×性別」など大きな括りでアプローチしようとすると、クリエイティブも曖昧でぼやけたものになってしまいがちです。
これでは効果を期待することはできません。

そこで役立つのがペルソナ設定です。具体的な人物像を設定しておくことで、「この人物ならどのような生活スタイルで、どのような時にこの製品を必要とするか」という具体的な仮説を立てやすくなります。

仮説に基づいて施策を講じ、その結果に応じてまた新たな仮説を立てて次の施策を講じる、というPDCAサイクルが可能になるのです。

プロジェクトのメンバー間でターゲットを共有できる

Webマーケティングでは、マーケッターやディレクター、デザイナー、営業など様々なメンバーが関わってきます。

「30代の女性」という曖昧なターゲット設定では、ターゲット像の認識に齟齬が生じる可能性が高くなります。
ペルソナを設定することで、全員がその人物についての共通認識をもつことができます。

ペルソナをつくるときに決めるべき基本項目

ペルソナ設定時は、関係者全員がイメージできるようにできるだけ具体的なプロフィールを作ることが大切です。
最低でも下記の項目については設定するようにしてください。

  • 基本情報(年齢、性別、居住地、家族構成など)
  • 仕事(職業、役職、勤務地など)
  • 生活スタイル(起床・就寝時間、通勤時間など)
  • 性格や価値観
  • 趣味
  • 現在抱えている悩み
  • 収入や貯蓄額
  • インターネット利用状況(場所、デバイス、利用する時間など)


この項目をベースに、自社サービスの利用や商品購入時の意思決定に影響を与えそうな項目を追加していきます。

重要なのは、あくまでも「優良顧客になり得るターゲット像」ということです。
実際に自社の製品を購入している顧客を分析し、製品の特製などと照らし合わせながら具体的なペルソナをつくっていきましょう。

ペルソナは定期的に見直しを

ペルソナ設定後はその人物像に基づいてマーケティングプランを立てていきますが、ペルソナは一度設定したら終わりというものではありません。

商品発売前に設定した人物像と実際の購入者にズレがある場合や、時間の経過によりユーザーの動向が変化するというケースもあります。
半年に一度ほどはペルソナを見直し、より自社の製品やサービスに合ったターゲットを見極めていくことが大切です。

メンバー同士でターゲットに関する意見を出し合い、全員の共通の知人であるようなペルソナを作っていきましょう。

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