マーケティングに携わっている方なら必ず耳にしたことがある「ペルソナ」という言葉。
なんとなく意味は知っているけど…

 

・マーケティングへの活用方法がわからない
・ペルソナ設定って本当に必要なの?

 

と感じている方は多いかもしれません。
ですが、ペルソナの重要性 を正確に理解し活用していくことは、マーケッターとして押さえておきたいスキルのひとつ。そして、ECサイトの運用においても欠かせません。
この記事は、『ペルソナ』とはそもそも何か、設定や活用の方法などをご紹介していきます。

ペルソナとは?

マーケティングにおける「ペルソナ」とは、利用する製品やサービスにとって象徴的な「架空の顧客像」を指します。

年齢や性別、居住地などの基本情報から、職業や趣味などプライベートな部分まで細かく設定し、実在する人物かのように仮説することで、戦略の方向性や具体的な施策を立てやすくしていきます。提供する製品・サービスのジャンルが特化しているECサイトでは、運用するうえで非常に需要です。

ペルソナとターゲットの違い

混同されがちな「ターゲット」との違いですが、「ペルソナ」は実在する人物のように顧客像を細かく設定するのに対し、「ターゲット」は性別や年齢層、居住地、消費動向などから、自社のECサイトが訴求すべき“実際に存在する集団”を設定します。
つまり、訴求する集団の属性(ターゲット)の中から、さらに詳細な顧客像(ペルソナ)を作り込むことになります。

ペルソナ設定の要素

次に、ペルソナ設定するときの要素についてです。
ペルソナ設定では、関係者全員がイメージできるように、できるだけ具体的なプロフィールを作ることが大切です。
最低限あると良い要素は下記になります。

  • 基本情報(年齢、性別、居住地、家族構成など)
  • 仕事(職業、役職、勤務地など)
  • 生活スタイル(起床・就寝時間、通勤時間など)
  • 性格や価値観
  • 趣味
  • 現在抱えている悩み
  • 収入や貯蓄額
  • インターネット利用状況(ECサイトの利用頻度、閲覧するサイト、メインの決済方法、利用端末)
  • 情報収集の方法
  • 利用しているSNS

これらの項目をベースに、自社製品・サービスを利用する時の意思決定に、影響を与えそうな項目を追加していきます。
重要なのは、あくまでも運用上“優良顧客になり得る人物像”ということです。

効果的なペルソナの作り方

ペルソナ設定には準備が必要です。
次の3つステップに沿って、考えていきましょう。

STEP1 ターゲットを設定

自社製品・サービスを利用する顧客のなかで、属性として多くの割合を占める顧客層をターゲットに設定しましょう。

例えば、アパレル商材を取り扱っているECサイトを運用している場合、実際に製品を着用している年齢層は幅広いですが、主要顧客である年齢層「40代女性」をターゲットとして設定します。

STEP2 ターゲットの情報収集

次に、有望な対象に絞ります。
その方法として、有益な情報が得られそうな優良顧客の購入情報の活用やアンケート調査などがおすすめです。既にECサイトを運用されているのであれば、顧客情報が蓄積されているかと思いますので活用してみましょう。

ペルソナ設定のための情報収集は、コストがかかりすぎてしまう恐れがあります。「40代女性」をターゲットに設定したとき、「40代女性」について全てを知る必要はありません。実際にECサイトから購入している有望な対象に絞って情報収集をしていきましょう。

なぜなら、マーケティング用語で「パレートの法則」という言葉があるように 、顧客全体の上位2割が売上の8割をつくっています。顧客からの直接意見は好機で、これまで気がつかなかったニーズや発見が期待でき、戦略立案には心強い根拠となり得ます。これが、最小予算で最高効果を見出す方法です。

一番怖いことは「思い込みと推測」です。本来の顧客像から離れたペルソナを設定してしまうことはよくある失敗パターンです。それは、自社製品・サービスを利用している顧客の中に、本当にそんなお客様いる?というペルソナです。

STEP3 ペルソナ設定

それでは実際にペルソナを設定してみましょう。
ペルソナ設定に必要な要素を詰め込み、できるだけ具体的なペルソナ像を組み立てていきます。
ペルソナに具体的な名前や顔写真やイラストを充てることもありますが、必須ではありません。より具体的なイメージを持ちたい場合はおすすめをします。

ペルソナ設定をしたら、そのペルソナが自社製品・サービスを利用するまでの流れを構築してみるのもポイントです。自社ECサイトの運用では、どのようなアプローチが効果的なのか具体的なイメージに繋がりやすいでしょう。
その方法として、カスタマージャーニーマップの作成がおすすめです。

カスタマージャーニーマップとは、「認知」「興味・関心」「比較・検討」「購入」のように認知から購入に至るまでのプロセスを可視化したものです。必ずしもこの形が正解というわけではありませんので、それぞれ目的やゴールにあった項目を定めて作成してみましょう。

顧客は、製品・サービスを認知してから購入するまでのなかで、行動や思考、感情が変化します。そのため、各ステージごとに顧客の動きの全体像を俯瞰的に捉えることが重要です。特にECサイトの運用では、顧客の顔を直接見ることが難しいため、顧客がどんな課題を感じているのかを、カスタマージャーニーマップを用いて組織全体で共有し、ECサイトの各種デザインやマーケティング活動、広告運用に活用していきましょう。

ペルソナマーケティングの有効性は?

近年の多様化やマーケティングオートメーションによるパーソナルなサービス提供が可能となった今、あえてペルソナを設定する必要があるのか?という意見を聞くようになりました。
ですが、カスタマージャーニーの定義やコンテンツマーケティング戦略などにおいて顧客への理解を深められるのは、人間の方がまだ優れている部分が多いはずです。
ですから、自社製品・サービスの開発、ECサイトの運用で戦略を考案する点において、ペルソナ設定はまだまだ有効的です。

まとめ

ペルソナ設定は、自社の製品やサービスを利用する最も象徴的な顧客像です。
ペルソナを用いてECサイトの運用を考えていくことは、自社の顧客に寄り添った施策に繋がっていくはずです。そして、さらに顧客満足度の高いものになるのではないでしょうか。
自社内でペルソナを定義するのが難しい場合は、ECサイトの運用経験・ノウハウを持つ外部パートナーと一緒にペルソナ設定をするのもよい方法です。
ベイクロスマーケティングでは、ECサイトの運用、店長代行を行っています。ぜひお気軽にご相談ください。
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