楽天市場運用というと、今でも多くの店舗が「検索対策」を中心に考えています。
- キーワードを増やす
- SEOを改善する
- 広告で露出を取る
もちろん、これらは今でも重要です。実際、楽天市場というモールは長い間、「検索して比較して買う場所」として成長してきました。
しかし最近、楽天市場の中を見ていると、少しずつ前提が変わってきているのを感じます。店舗側から見ても、以前とは成果につながる導線が変わり始めています。
以前のように「検索結果で上に出れば売れる」という単純な構造ではなく、楽天市場運用におけるユーザーの購買行動そのものが変化しているのです。
「検索して買う」は、すでに一部の行動でしかない
ここ最近の楽天市場は、“発見型”の方向へ進んでいます。
たとえば、
- 楽天市場内の動画コンテンツ
- 楽天市場内のレコメンド表示の強化
- 楽天市場でのAIによる提案
- SNSや外部メディア経由の流入
こうした変化によって、ユーザーは「検索して探す」というよりも、検索する前に商品と出会うケースが増えています。楽天市場の中でも、目的買いだけではなく、偶然見かけた商品が購入候補になる場面が増えているのです。
以前は、
欲しいものがある
→ 検索する
→ 比較する
→ 購入する
という流れでした。
しかし今は、
どこかで見かける
→ なんとなく覚える
→ 検索して確認する
→ 購入する
という流れに変わり始めています。
つまり、検索は“入口”ではなく、“確認作業”になっているのです。楽天市場においても、検索前の認知が購入判断に影響するようになっています。
この変化を無視すると何が起きるのか
この変化に気づかないまま楽天市場運用を続けると、施策そのものがズレ始めます。たとえば、
- 検索ボリュームを取りにいく
- クリック率を改善する
- 商品ページを作り込む
といった、楽天市場運用でよく行われる従来型の改善に集中していきます。
もちろん、どれも重要な施策です。ただ問題は、その施策に“参加できる前提”が変わっていることです。今のユーザーは、検索する前に、
- SNSで見た
- 動画で流れてきた
- どこかで見覚えがある
という状態を経てから検索しています。つまり、楽天市場の検索結果で比較される時点で、すでに“記憶に残っている商品”が有利になっているのです。逆に言えば、そもそも思い出されない商品は、楽天市場内の比較検討の土俵にすら上がれません。その結果、
- 広告は回している。
- SEOも改善している。
- ページも作り込んでいる。
それでも売れない。という状態が起こります。施策が間違っているというより、楽天市場でのユーザーの購買行動が変わったことで、施策の役割そのものが変わっているのです。
以前は、「検索で見つけてもらう」ことが重要でした。しかしこれからは、「検索される前に、どう接点を作るか」が売上に大きく影響していきます。楽天市場で成果を出すためにも、検索前の接点設計を無視できなくなっています。
AI・動画・SNSの本質は「接点が増えたこと」
最近は、
- AI活用
- ショート動画
- SNS運用
- 外部メディア施策
など、さまざまなトレンドがあります。ただ、これらを個別に見ると、本質を見失いやすくなります。実際には、すべて同じ方向を向いています。それは、「ユーザーとの接点が増えた」ということです。今までは、楽天市場での検索結果でしか接点を作れなかったものが、
- SNSで見る
- 動画で流れてくる
- AIに提案される
- 関連記事で見かける
など、商品を知る場所が圧倒的に増えています。楽天市場においても、購入前の接点は検索結果だけに限られなくなっています。
つまりこれからは、
- どこで見られるか
- 何回見られるか
- どう記憶されるか
が、そのまま売上につながっていきます。
これからの楽天市場運用で必要な考え方
では、これからの楽天市場運用では何が必要になるのでしょうか。重要なのは、「検索対策をやめること」ではありません。検索だけで売ろうとしないことです。楽天市場運用の役割は、検索対策だけでなく、認知から購入までの流れを設計することへ広がっています。
① 「どこで見られるか」を設計する
楽天市場内検索だけではなく、
- 楽天市場内フィード
- SNS
- 比較記事
- 外部メディア
- 動画コンテンツ
など、ユーザーとの接点を複数持つことが、これからの楽天市場運用では重要になります。検索は最後の確認として機能するため、その前段階でどれだけ接触できるかが大きく影響します。楽天市場内外の接点を分けて考えず、購入までの導線としてつなげる必要があります。
② 「どう記憶されるか」を設計する
ユーザーは、スペックだけでは商品を記憶しません。むしろ、
- 誰向けなのか
- どんな悩みを解決するのか
- どんなシーンで使うのか
といった“意味”で覚えています。だからこそ、「何の商品か」ではなく、「どんな時に思い出される商品か」を設計する必要があります。楽天市場の商品ページでも、この記憶に残る意味づけが購入率に影響します。
③ 検索は“取りに行く”のではなく“回収する”
SEOや広告は今後も重要です。ただ、その役割は少し変わっていきます。以前のように「検索から新規顧客を獲得する」というよりも、「すでに認知された商品を取りこぼさない」ための役割が強くなっていきます。楽天市場の検索対策も、認知後のユーザーを確実に受け止めるための施策として考える必要があります。
つまり検索対策は、“入口戦略”ではなく、“回収戦略”になりつつあるのです。
「検索で売る」から、「思い出されて売れる」時代へ
楽天市場は今、「検索して買う場所」から、「出会って、思い出して、買う場所」へ変化しています。その中で、
- SEOを改善する
- 広告を調整する
- 商品ページを作り込む
これだけでは、売上が伸びにくくなっています。これから重要なのは、楽天市場運用の中で「どこで見られ、どう記憶されるか」を前提に売り方を設計することです。楽天市場で選ばれる商品にするには、検索結果に出すだけでなく、検索される前から思い出される状態を作る必要があります。
ベイクロスマーケティングでは、広告や制作だけではなく、
「どう接点を作り、どう思い出されるか」まで含めて、楽天市場全体の設計を行っています。
「施策はやっているのに伸びない」
そんな課題を感じている場合は、一度売り方そのものを見直してみるタイミングかもしれません。





